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3D プリント品ワックスの除去

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再び3Dプリントの話題です。売りっぱなしでなくてアフターのことも・・・ということで、車体の洗浄について現在までに試した範囲でお伝えします。

販売中の3Dプリント品は車体がベトついています。そもそもなぜ車体がベトついているかと言いますと、サポート材としてワックスが使われているためです。車体をワックスが保持する形でプリントされて、プリント完了後にそのワックスをオーブンで溶かし、中の車体だけを取り出しています。その後工場では超音波洗浄機で洗浄して出荷しているようですが、まだ少しワックスが残った状態です。

このワックスを落としてから加工なり塗装することになりますが、その洗浄のために一番ベーシックな方法は台所用洗剤を使って洗う方法です。ワックスの残り具合が少なければこれだけでも綺麗になりますが、車体が箱状でワックスが内側に残っている場合は落としきれないかもしれません。

そこで、これまで色々と試してみたところ、有機溶剤にドボンと浸けてしまう方法が、早くて簡単で綺麗になり有用でした。ネットを検索するとアルコールや除光液を使っている人が多いようですが、モデラーであればプラスチック用のうすめ液をお持ちだと思いますので、これを使ってしまうの手っ取り早いと思います。

試しに使った物は「Mr.カラーうすめ液」です。手順としては、うすめ液を入れた小瓶などに車体を入れて、カラカラと攪拌します。すると黄色っぽいワックスが溶けて浮いてきます。元の状態によりますが、数分もすれば黄ばみが取れると思いますので、瓶から取り出して自然乾燥(発揮)させれば終了です。換気しながらであれば使い捨ての紙コップが便利かもしれません。うすめ液が乾くと表面が白化しますけども、この程度ではディティールが溶ける崩れるなどの症状は見られませんでした。処理後に一ヶ月以上放置したところでも変化は見られませんでした。後はプラ用塗料で普通に塗装すれば完了です。
除光液の主成分として使われているアセトンでも試してみましたが、上記と同様に効果がありました。100円ショップの除光液でも効果はあるようです(ただしこちらは水や香り成分も入っています)。


(左と中央はプラ用うすめ液で洗浄、右はラッカーシンナーで洗浄した状態。プラ用ではディティールの変化は見られませんが、ラッカーでは短時間でキャブが溶けだして歪んでいます。)

ちなみに、ずっと浸けておいたらどうなるか、一晩(約12時間)うすめ液に浸けっぱなしにしたところ、さすがに薄い板部分がふやけたように波打った状態になっていました。あまり長時間浸け置きするとプラスチック自体が溶け出してしまうようです。
なお、ラッカー用のうすめ液に浸けると短時間で溶け出してしまいますので注意してください。ただすぐに溶解してしまうのではなく、こちらも時間をかけて薄い板状の部分からフニャフニャになってきます。逆手にとって、鉄板のエイジング!?の表現ができるかもしれませんね。





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